クルマとアルミの蜜月関係
国産車のボディにアルミパネルが使われ出したのは、昭和の終わり頃からでしょうか。
様々な加工方法の確立と素材の改良が進んだことで、年を追うごとにアルミ材の採用率が増えているそうです。
今では、プリウスのような量産乗用車にも使われており、アウディやポルシェといった高級車やスポーツカーでもアルミ化のアナウンスが続いています。
この地球上の「どこへでも辿り着き、生きて帰ってこられる」を使命とする、トヨタ自動車のランドクルーザー。
誕生から70年もの間、砂漠、山岳、泥濘、河を超え、過酷な環境で鍛え抜かれてきました。
中でもランクル300は、オフロードでの象徴と称されていますが、そのボディの随所にアルミが採用されています。
そして、大きな話題を呼んだ、新型ランクル250。こちらのボンネットフード等もアルミ製です。
アルミがもたらす恩恵は、軽さ=環境性能の向上だけでなく、低重心化=操縦性や乗り心地にも貢献し、ボディの錆びという問題も解決させます。
究極の信頼性、耐久性、走破性を求められるランクルにアルミが選ばれているということは、何物にも変え難い説得力を持つものです。
大型の車体部品を、アルミ鋳造で一体成形するギガキャスト量産技術の導入も各社で急がれています。
膨大な設備投資という懸念あるものの、大幅な部品点数の削減は、コスト削減と省力化に直結します。
EV車の普及も相まって、グリーンアルミやリサイクルアルミの話題を耳にしない日はないほど。
クルマ業界では、アルミの快進撃がまだまだ続くのでは。
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